みなし仮設への訪問を始めて半年、もうすぐ震災から一年の日を迎えます。

訪問させて頂きながら、「熊本地震で家や仕事や家族の健康を失ったのが自分だったら、今どうしているだろう」と思い、その度にきっと私もみなし仮設を選んでいるだろうと考えます。

集団での生活はつらい、音や温度の環境が不安、すぐ傍で楽しそうな集会が開かれていると参加したくない自分が惨めになる…、色々想像してしまいます。 勿論、実際にみなし仮設に住まわれている方は、違う事情、違う気持ちでそれぞれ居られますし、地震で物理的精神的に多くを失い変化を余儀なくされた方々であり、大変な状況の方々ばかりです。

仮設団地にお住まいの方等への見守りが必要ならば、みなし仮設にお住まいの方の見守りも大切です。

平等とは、与える側から起こすアクションの質量の同等性ではなく、受ける側の気持ちや結果が同じになること、それを目指すことだと思います。 日々、私は相談員仲間に恵まれていると感じています。相談員はそれぞれバックグラウンドを持ち理念を持って自ら動く人ばかりです。

これまで困窮者支援、障害者支援、高齢者支援、医療現場等々で働き活動してきたメンバーが集まっており、毎日の相談活動の中でお互いに学ぶことができています。 支援をしていたと言うと立派に聞こえてしまうかと思いますが、私は、よか隊ネットの相談員は皆、自分を支援をする者とは捉えず、自身を「毎日の生活の中で悩み苦しんでいる人間」だと主体的に認識していると感じていますし、それが誇りです。

みなし仮設にお住まいの方々からも、今後も沢山学ばせていただくと思います。 これからもご協力をよろしくお願いいたします。

 

DSCF9518.JPG※写真は記事の内容とは一切関係ありません。

物腰の柔らかいある高齢の女性でした。

 

これまで長い間暮らしてきた益城を離れ、何も知らない新しい場所に移り、足も悪くバス等の公共交通機関の便も悪く、時折訪れる娘が買い物や病院に連れ出してくれる以外は外に出る機会がないそうです。以前は家の外に一歩出たらご近所さんと話すことができたのに、今は人と話す機会がほとんどなく、私たちのいきなりの訪問をとても喜んでくださいました。

 

話を始めたら止まらなくなり、地震のこと、避難所でのこと、引越のこと、子どものこと、益城のこと、色んなことを話してくださいました。

 

話の中に寂しさや孤独感を沢山感じ、お宅を出る時にとても切ない気持ちになりました。   昨年10月にこの見なし仮設訪問事業が始まった直後に伺ったお宅だったのですが、以後この4か月間沢山のお宅を訪問させていただく中で、同じような境遇の方に少なくない数出会いました。

 

又すぐにでもお話をしに行きたいけど、まずはみなしで入居されている全世帯の訪問が優先となっています。

歯がゆい思いをしながらも、私たちに何ができるのだろうかと考えながら、今はお話を聞いて回っています。

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 ※写真と記事の内容とは関係ありません。

暮らしてはじめてわかる悩み

 

10月末より、みなし仮設にお住まいの世帯を訪問し、震災後の生活についてのお話を聞かせていただいています。

訪問し始めた頃は、高齢者世帯、高齢者を含む世帯を優先して訪問しました。 訪問し、お話を聞くことで、みなし仮設にお住まいの高齢者の現状、問題点を詳しく知りました。

 

社会的弱者といわれる高齢者が今回のような震災に会うと、現役世帯より、よりダメージを受け易い。 年金で生活されている高齢者世帯は、住宅の再建が難しい世帯も多く、みなし仮設終了後の家賃を支払う生活に不安を持たれている方も少なくありません。 住む家を無くし、よく検討する余裕も無く、緊急に空いているアパートに移られた方がほとんどです。

 

ある高齢の女性は腰痛があり、3階のマンションの登り降りの生活がたいへんだと話されます。

 

ある膝の悪いお嫁さんは、高齢の足の悪い姑が、浴槽の高さが自宅のより高くなった為、お嫁さんの介助なしに浴槽に入れなくなったため、お風呂に入らなくなり困っていると話されました。

 

マンションで一人暮らしの高齢の女性は、長年住み慣れ、親しくされていた隣近所から離れ、ご近所との交流が無い生活の寂しさを話される。 以前より交通の便の悪い所に引越したため、かかりつけの益城の病院に行くのに、タクシーを使わざるを得なくなったり、交通手段が無いため外出の機会が減り、家に閉じこもりがちになっている世帯もあります。

 

突然の地震で住いを無くし、新しい環境でなんとか日々がんばって生活されている被災者の方々の、一人一人の困り事を聞く事により、何か少しでも現状が良くなるような事に繋げていければ良いなと思い、素敵な仲間たちと助け合って訪問しています。

 

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※記事の内容とは関係ありません。

みなし仮設への訪問をさせていただくようになり、約4ヶ月が経ちました。

当初に比べ新聞やテレビ等で取り上げてもらうことで認知度も上がり、初回訪問でもお話をきかせて頂く機会が増えてきたように思います。

 

訪問先では高齢者の方とお会いする事が多いように感じます。 お話の中で、震災後数ヶ月は前住宅での片付けや申請手続き等で頻繁に益城町へ行き来し慌しく過ごしていたが、最近では生活も少し落ち着いてきた様子が伺えます。しかし、緊張した毎日から少し開放された時、急に今後の不安を感じ不眠・体調不良を起こすといったお話もよく聞かせていただきます。

 

みなし仮設である居住地では、土地勘も無く周辺との交流も少ない為、最低限の外出以外は家で過ごす事が高齢者世帯では多いように感じました。 益城町の情報源として町の広報誌は重要となっており、住み慣れた町と繋がる大切なツールになっている様です。

益城町への思いは強く、“早く帰りたい・また住みたい”という想いや願いに少しでも早く答えていけるような、町からの具体的な方針を打ち立てて頂けたらと訪問の度に感じます。

 

訪問する私達も、みなし仮設の方々の想いと益城町からの情報や現状など、双方に伝えていく役割を果たせて行けたらと思います。 日々の出会いを大切にし、これからも訪問させて頂きます。

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(写真はイメージです。記事とは関係がありません)

私がみなし仮設の方々からお話を伺うようになってから、公的に所在地が分かる仮設住宅とは形が違い、個人情報保護の観点から点と点で点在している社会的孤立が起きやすい課題を抱えているのだろうという認識が変わった。  

お話を伺ううちに、みなし仮設を選択された方の課題や展望を見ると、他のスタッフが記述しているように「障がいや乳幼児、ペットがいるから集団生活ができないのでみなし仮設を選択した」など、常時なら福祉や行政の介入が必至の方が「他者に迷惑をかけたくない」といった想いから2年後に家賃が発生するのを承知で選択された方が少なくない。  

 

それに、みなし仮設を選択された方はほとんど前述の理由で仮設住宅が設置される前に申し込みしている事例が多いと感じる。しかし、避難所など情報が集まりやすい場所から離れてみなし仮設に移動した場合、常時に福祉や行政の介入が必要な方が情報にアクセスないとどうなるか――  手続きに関してインターネットが使える方ならいつでも情報が得られるが、高齢者やインターネットを利用していない世帯は、広報などの紙媒体が主になってくるし、益城町から離れて他の市町村で生活している方は、役場に申し込まないと広報も届かない。  

 

みなし仮設のある世帯の方から聞いたところでは「役場に電話したら『ホームページをご覧になってください』と真っ先に言われた。インターネットがあったら聞かないのに。仮設住宅はイベントがあったと後で聞かされるだけで、情報が置いていかれる」と仰る方もおられた。  

昨今、IT技術の発達によって情報の取得方法が多様化しているように思えるが、媒体の選択は個々人の責任と捉えられている。  

 

しかし、常時でないからこそ発信する側が色々な状況を予測して対応できるよう、システムの構築を考えていきたいと訪問しながら思うようになった。

 

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(写真はイメージです。記事とは関係がありません)

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